ラベンニャ.blog

浮かんでは消えていく思考をひとことアウトプット

松本清張の器を読んで結構面白かった感想

警視庁の管轄内で殺人事件が起こって、今西刑事が真相を調べるために日本を奔走する話。

ハンセン病が作中に出ていると言う新聞記事の紹介で読んでみました。

松本の清張の代表作らしく、引き込まれるようにスラスラ読めてずっと先が気になってしょうがなかったのは傑作の証左でしょうか。

推理小説なので内容はさておき、およそ50年前の本なので今西巡査が東京から東北に行くのに上野発の夜行列車で夜出発して朝着くとか、島根に行くのに同じく夜行列車で20時間かかるとか、現代では考えられないほど作中での移動にすごい時間かかっていて、当時はそんなだったのだと感じる事ができました。

作中での旅先の話は、自分も行ったような感覚になるのでその場所に親近感を持ってしまう不思議な感覚になります。

後は冷蔵庫がないとかテレビがないとか、どこかしこでやたらタバコを吸う、相手先に電話がないのかやりとりは手紙が多いといった時代的な記載をよく見かけました。

古き良き時代とは言うものの、自分は現代の便利な生活の方が好きで、インフラも整ってインターネットとスマホのおかげで便利なこの時代が好き。便利すぎる弊害もあるけど。

ただあと50年後はもっと便利になっているのかなあと、できれば生きてその時代を見てみたいものです。